こんにちは、きなこぬこです。

今回は五十嵐貴久先生の「リターン」を読んだ感想・考察についてまとめていきます。

今作はリカシリーズ2作目で、前作の「リカ」から十年が経過してもなお続くリカの恐怖が堪能できます!

2021年6月にはドラマ版の続編として、リカ役:高岡早紀さんで「リターン」を原作とした映画が公開されましたね!


引用元:映画『リカ 自称28歳の純愛モンスター』オフィシャルサイト

あらすじ

高尾山で発見されたスーツケースに詰め込まれた手足のない死体は、10年前にリカにさらわれた本間隆雄だった。これをきっかけに、10年間手がかりがなかったリカの事件が動き始める。10年前の事件のせいで廃人になってしまった菅原を慕っていた、コールドケース捜査班の梅本直美も、友人の青木孝子と共にこの事件の捜査に参加する。なかなかリカの足取りが掴めない中、同じく捜査に加わっていた孝子の恋人である奥山が、彼の自宅で無残な姿となっているのを発見してしまう。奥山が使っていたパソコンと携帯には、彼がリカに接触した形跡が残っていた。

以下はネタバレを含みます。

感想

終わり方が至高ですね!

リカの恐怖は去った……かに見せかけて、実はその思想は伝染していたと。個人的にはハッピーエンドよりばっどエンドが好みなので、最高にゾクゾクきました!

また、今作は前作のサイコホラー感が全面に出た感じとは少し異なり、ミステリーのような雰囲気を持っていたのも面白かったです。リカという存在を引き続き恐ろしい存在として描きながらも、理解するための手がかりをチラつかせてくるという……前作は追ってくるリカから何とか逃れようとしていましたが、今作では、逆に、リカを追い詰めようとしていて、立場が逆転していましたね。

リカは尚美に追い詰められていたにも関わらず、最期まで強気で不気味で怖かったです笑

考察

上記でも書いた通り、今作ではリカの思考が尚美によって掘り下げられていますよね。終盤では一枚上手だったリカに捕まってしまったものの、尚美は偶然が重なり無事に助かることができました。

十年前の前作の事件からリカのことを考えていた尚美は、今回の事件でリカの思想にかなり近づいてしまいます。

事件後に尚美が菅原の病室を訪れた時に親族の希望で転院することを聞き、自分が引き取ることを申し出ます。以下はその時の尚美の菅原への思いです。

彼が意識を取り戻すことはないだろう。無反応のまま生きていくだけだ。

(中略)

愛していると伝えよう。彼は受けいれてくれる。愛し合える。愛とは、そういうことを言うのだ。

思い込みが激しく、無反応な菅原に対し、重すぎる愛を一方的に押し付けています完全にリカの思考に染まってしまっていますね……おそらく反応があったとしても自分の重すぎる愛を押し付けるのでしょうけど笑

この菅原の姿は、前作の被害者である本間と重なりますね!

菅原は本間と同じように、反応を返すことのできない状況で自分勝手で一方的な愛を押し付けられています。こうして尚美は、リカの狂気を引き継ぎ、第二のリカになってしまっています。リカを撃ち殺した後に孝子が死亡を確認しているものの、リカが死んだあともリカの精神は消えることなく遺っていることを示す不吉なシーンで、最後の最後にゾクッとしました。

最終的に尚美が菅原の家族と話し合って菅原を手に自分だけのものにできたのかは描かれていませんが、もしも思い通りに事が運ばなかったとしてもリカのように手段を選ばず行動したのではないかと予想できますね!

まとめ

いかがでしたか?今回は五十嵐貴久先生の「リターン」についてまとめさせていただきました。

最後まで読んでいただいてありがとうございました!

リカシリーズの他の作品はこちら!

1作目 「リカ」

3作目 「リバース」

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