【「マリアビートル」伊坂幸太郎先生(ネタバレ注意)】新幹線で巻き起こる殺し屋バトルロワイヤル!あらすじ・感想をまとめてみた!殺し屋シリーズ2作目!

サスペンス

こんにちは、きなこぬこです。今回は伊坂幸太郎先生の「マリアビートル」を読んだ感想・考察についてまとめていきます。

今作は殺し屋シリーズ2作目ですね!2022年9月1日から七尾(天道虫)役:ブラッド・ピッド『ブレット・トレイン』として映画公開中ですね!予告編を見た感じですと結構内容は変わっているかも……?

引用元:映画『ブレット・トレイン』予告1 2022年 全国の映画館で公開

前作の「グラスホッパー」第132回直木賞にノミネートされました!

2008年には井田ヒロト先生によって漫画化されています!

2015年には鈴木役:生田斗真さん、鯨役:浅野忠信さん、蝉役:山田涼介さん映画化されています!


引用元:映画『グラスホッパー』予告編

あらすじ

天道虫と呼ばれる異常な程に不運な七尾は、東北新幹線「はやて」に乗って黒いトランクケースを盗み出す仕事を受ける。しかし、冷静沈着で読書好きの蜜柑と直情的で機関車トーマスを崇拝している檸檬の殺し屋コンビ、息子を人質にとられたアル中の元殺し屋木村、見た目は普通の男子中学生だが中身は非情なサイコパスの王子—―と、多くの同業者が同じ新幹線に乗り込んでいた。本人の予想通り数々の不運に見舞われながら、七尾は無事任務を完遂して新幹線か降りることができるのか。

以下はネタバレを含みます。

感想

前作の『グラスホッパー』よりもエンタメ度合いやスピード感が進化しているにも関わらず、伊坂先生特有の哲学観はしっかり反映されている、かなり面白い作品でした!まさに移動する新幹線内という密室空間で繰り広げられる殺し屋バトルロワイヤルでしたね!登場人物たちは物騒な仕事を生業にしている上に一癖も二癖もある人ばかりでしたが、何故か恐ろしさよりも彼らのユニークさが目立ってエンタメとして楽しめました。

一番恐ろしかったのは殺し屋ではない中学生・王子でしたね。一見するとどこにでもいる普通に中学生でありながら、真正のサイコパスでした。本来ブリーフケースや峰岸の息子とは関係ない偶然乗り合わせた乗客えあるにも関わらず、かなり場を掻き回していきました。彼の躊躇なく他人を貶める姿には読んでいて本当に怖くなりました。

前作の登場人物たちが物語の重要な場面で絡んでくるのはとても嬉しかったです!槿は相変わらず押し屋の仕事を続けていましたが、今回は新幹線に乗り合わせなかったものの間接的に木村たちを救いました。鈴木は塾の講師として仕事をしていたようで安心しました!前作での一件で度胸もついたようで、明らかに異常な新幹線での騒動に巻き込まれながらも普通にしています笑 王子の「何故人を殺してはいけないのか」という質問に対する鈴木の回答は、論理的でありながら彼自身の感情的な意見も織り込まれていて、とても素敵でした。

七尾は天道虫というあだ名をバカにされていると思っていましたが、明らかに畏怖されていることが分かって驚きました笑 確かに追い詰められた時の七尾の行動力や判断力はすごかったですね!とはいえ、不運であることを諦めて受け入れている七尾は可愛らしかったです笑

王子の強みは異常な程幸運であることでしたが、自身とは対照的に異常な程不運でありながらもその運命を受け入れて何とかしている七尾を見て、王子は戸惑っているようでした。王子が幸運であったことは確かでしたが、自身が幸運であることを信じて疑わない王子は自分の幸運を過信していました。一方、確かに恐ろしく不運である七尾は、自身が不運である前提であらゆる対策をすることで生き残っています。不運であることを言い訳にすることなく、出来うる限りの手を打って生き延びていく七尾の姿に勇気をもらいました!ありえないような不運が起こって周囲が呆然としていても、当事者である七尾は「俺ならこんなこともあり得る」と思って冷静になっているのはすごい精神力だなと思いました笑

まとめ

いかがでしたか?今回は伊坂幸太郎先生の「マリアビートル」についてまとめさせていただきました。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

殺し屋シリーズの他の作品はこちら!

1作目 「グラスホッパー」

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