こんにちは、きなこぬこです。

今回は、2021年に私が読んだ小説の個人的ベスト10をまとめてみました!

2021年1月から12月の間に読んだ本からオススメの10冊を独断と偏見で選びました!最近出版された作品が多いですが、あくまで私が今年読んだ本の中から選んでいるので古い作品も混ざっています。簡単なあらすじと感想と共に紹介していきます。

皆様が本を選ぶ時の参考になれば嬉しいです!

推し、燃ゆ

あらすじ

ある日突然推しが炎上した。ファンを殴ったらしい。これまで自分の全てを捧げて推してきた推しの気持ちが分からず困惑する高校生のあかり。推しのために投資し、時間を費やし、バイトもしてきた。あかりに出来るのはそれだけだったのに。推しの炎上をきっかけに、ギリギリのバランスで保たれていたあかりの世界は少しずつ綻んでいく。

感想

この作品を読んだのはADHDと診断を受け、今後どのように生きていくかライフプランを立て直している時でした。ですので、主人公のあかりが感じる生き辛さや苦しさにその当時の自分の姿を重ねながら、私自身も主人公と共に苦しみながら読み進めました。周囲の理解を得られずに推しに自分の生きる意味を預ける彼女が絶望し、そして再生する過程を見ることで、どんなに現実がしんどくても踏ん張るための元気をもらいました。

読み返す時の精神状態によって感じ方が変わっていきそうなので、数年後に再読するのを楽しみにしながら本棚に置いています笑

ペッパーズ・ゴースト

あらすじ

中学校教師の壇は、他人の体液に暴露して感染することで、その人に翌日起こる印象的な出来事を〈先行上映〉として見ることができる。その力のおかげで偶然にも教え子の里見大地を事故から救うことができたことにより、大地の父である里見八賢に出会うことになる。壇は八賢に自分の能力を教え、一週間後に再び会うことになっていたのだが、八賢が音信不通となる。そこへ、八賢が所属していたサークルメンバーから壇の元に連絡があり、八賢の行方を尋ねられる。彼らは5年前に起こったカフェ・ダイヤモンド事件に被害者遺族の集まりであり、八賢は自分に何かあった時の連絡先として彼らに、壇の名前を「段田」と偽って伝えていた。〈先行上映〉によって八賢がサークルメンバーたちに囚われていることを知った壇だったが、偽名を使っていることがバレて自らも同じように捕まってしまう。そんな彼を助け出したのは、教え子の女子生徒が書いている小説に登場するロシアンブルとアメショーの二人組、その名もネコジゴハンターだった。

感想

一つだけ超能力を持つ主人公、重なっていく虚構と現実、そしてニーチェの哲学……重たいテーマを扱いながらもエンタメに昇華させる筆力、伊坂幸太郎先生らしい作品だなと思いました。そして、面白いだけでは終わらないのがいいですよね!ニーチェの永劫回帰の概念と主人公の〈先行上映〉の能力がうまく噛み合っていました!「もう一度!」と思える人生にするため、頑張っていきたいと思いました。

伊坂幸太郎先生は多くの作品を読めているわけではないので、来年はもっとたくさん読みたいと思っています!

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

あらすじ

イングランドに住む作者の息子は、地域でもトップクラスの名門私立小学校に通っていた。しかし、息子自身が地元の元底辺中学へと進むことに決める。入学後のミュージカルで共に主要キャラクターを演じることになった移民のダニエルの人種差別的な発言を深いに感じ、作者に相談する。その後も様々な多様性の問題にぶつかるたびに作者に相談する息子だったが、彼は何かを教えるまでもなく自分なりの答えを見つけていく。多感な時期の息子が感じた世界を、作者の優しい文章で伝えてくれる。

感想

お恥ずかしい話、私の家族はかなり酷い差別用語を使ったりしてしまう人がいるのです……なのでそのような発言はどういう気持ちから出てくるのかずっと疑問だったのですが、差別や偏見は無知からくるものであるという言葉に納得しました。この作品で取り上げられていた問題はどれもデリケートで、一朝一夕で解決するようなものではありませんでした。しかし、「他人の靴を履く」努力を私たち一人一人が続けていくことが、と要請を受容できる社会に繋がっていくのかなと思いました!まずは知るところからですね!

是非多くの人に読んでいただきたい作品ですね!

原因において自由な物語

あらすじ

夜の廃病院をフリーランニングで走り抜け、彼女を殺すために屋上から身を投げる――人気女流作家、二階堂紡季には秘密があった。彼女は、弁護士である恋人の遊佐想護が書いたプロットを元に文章を組み立てている。だから、エピローグで身を投げた高校生の目的も、殺そうとした彼女が誰なのかも、これから描こうとしている物語の先の展開も、何も知らない。担当編集者に気まぐれで作品の冒頭を見せたことで、一年前に本当にあった事件を書こうとしていたことに気付く。理由を想護に問おうと思った紡季だったが、想護が一年前の事件で男子高校生が身を投げた屋上から転落したと連絡を受ける。想護が紡季に書かせようとしたのは一体何なのか、想護は何故因縁の場所で転落したのか……想護の同僚の弁護士である椎崎との助けを借りながら、作家として物語にこめられた謎と現実の事件の謎に挑んでいく。

感想

顔の良さが数値化されてしまうという生き辛い世界で暮らす学生たち、ゴーストライターの彼氏と女性作家。それぞれの問題を抱える中、展開されていく物語で、作中作と現実の事件が絡み合っていく様子がドキドキします!法律用語を文字ったタイトルは耳に残りますよね。ミステリーですが、作品にこめられたメッセージが強く、頑張って生きていこうと思わせてくれる作品でした!

この本を盗む者は

あらすじ

本の街で暮らす、本が大嫌いな女子高生、深冬は、父の入院により手のかかる叔母、ひるねの世話をしなくてはならなくなりうんざりしていた。深冬の家は曽祖父の代から巨大な書庫「御倉館」の管理人を務めており、街でも本好きとして有名なお家柄だった。ある日御倉館を訪ねると「この本を盗む者は―」と記された紙切れを見つけてしまう。深冬は御倉館に本泥棒が侵入したときに発動する呪い、ブックカースに閉じ込められてしまう。その世界で出会った不思議な少女、真白から、元の世界に戻るには泥棒を捕まえなければいけないと伝えられる。深冬は真白と共に、泥棒を捜して本の世界を駆け抜けていく。

感想

本でも漫画でもアニメでもドラマでも、誰もが憧れる「作品世界に入る」魔法をかけてくれるブックカース!ファンタジー作品ですが、現実にあったらいいなと思ってしまいました。主人公が勇気を出して立ち向かていく姿には元気をもらいます。

魔眼の匣の殺人

あらすじ

羽村と剣崎は、以前巻き込まれた集団感染テロ事件の黒幕である班目機関を追っていた。ある日、オカルト・ミステリー関連の記事を扱う月間アトランティスに、感染テロ事件の予言とM機関の言葉が書かれた記事が載っていることを見つけた。記事に書かれたM機関の研究機関があると予想される好見へと向かった二人は、不思議な高校生十色と茎沢や元住人の朱鷺野、獅々田親子とツーリング中の王子、そして月間アトランティスの記者臼井と出会い、魔眼の匣と呼ばれる建物に辿り着く。しかし、翌日からの2日間で好見で男二人女二人が死ぬと予言されていて……

感想

個人的には剣崎比留子シリーズの中で一番好きな作品です。

前作に続きトリッキーな特殊設定が用いられた連続殺人事件が起こります。閉じ込められた施設で過去に起こった事件と現在の事件が交わり意外な結末を迎えるので個人的には綺麗に騙されてしまい悔しかったですが……意外性という点において個人的にかなり好みでした!

葉村くんと比留子さんは相棒になるならないで言い争っていましたが、前作よりも仲良くなっていて微笑ましかったです笑

アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

あらすじ

人類の火星への移住が進み、生きている動物がほとんどいない世界では、本物の生きた動物を飼うことがステータスとなっていた。電気仕掛けの羊を飼うリック・デッカードは、いつかは本物の羊を飼うことを夢見ていた。そんなある日、火星から逃亡したアンドロイドに賞金がかけられる。ハンターのデッカードはアンドロイドを処分するために行動を開始する。

感想

往年の名作SF作品ですね!これだけ極端に古い作品ですが、ご容赦ください……笑

世界観の面白さだけでなく、そこに暮らす人々の悩み、そして人間とアンドロイドの違いとは一体何なのか。人間という存在の意味を問いかけられる作品です。ずっと読みたかった作品なのですがなかなか機会がなく、今年やっと読めました!笑 古い作品ではなるので読みにくいかもしれないと思い心配だったのですが、面白くてスイスイ読めてしまいました。物語の中で描かれる宗教は何を表しているのかなど、いろいろ考えてまったせいで結局記事にはできていないのですが……来年中には再読して記事にまとめたいと思っています。(実行できるかは分かりませんが笑)

この作品を原作にした映画「ブレードランナー」もそのうち見たいと思っています!そのうち!

沈黙のパレード

あらすじ

3年前に失踪した並木沙織の遺体が、失踪した場所から遠く離れた静岡の家事が起こった家から見つかった。犯人として沙織の実家である料理屋「なみきや」に以前来ていた蓮沼寛一を逮捕するが、23年前の少女殺害事件と同じように蓮沼は黙秘を続け、釈放されてしまう。係長になった草薙はどちらの事件にも関わっていたが、二回とも不起訴になったことで悔しさを感じていた。そんな中、沙織の地元菊野市でお祭りのパレードが行われた日に蓮沼が死亡する。事件を捜査するうちに、湯川がなみきやの常連であることが分かる。

感想

久々のガリレオシリーズの新作発売と同時に文庫化されたこの作品。個人的にはガリレオシリーズを読むのが久しぶりでとても嬉しかったです!湯川先生のキャラキターがとても好きなのですが、今作では結構個人的な動機で事件を捜査していたので驚きました。

黙秘権について考えさせられる作品でしたね……トリックとしては単純でしたが、真相が二転三転して見事に騙されてしまいました笑 「困難の分割」をうまく使った作品でした!

リボルバー

あらすじ

パリの小さなオークション会社「キャビネ・ド・キュリオジテ」で働く高遠冴は、長年ゴッホとゴーギャンを研究している。ある日、彼女のいるオークション会社に現れたサラという女性が持ち込んだもの、それは――ゴッホを撃ち殺したリボルバーだった。オークションに出すために真偽の程を調べるべく奔走するが、なかなか手がかりは見つからなかった。それでも冴は、ゴッホとゴーギャンにまつわる衝撃の物語に行き着くことになる。

感想

元々ゴッホもゴーギャンも大好きなので、ゴッホの最期についても知っていました。ゴッホの最期は悲しいものですが、この作品では一丁のリボルバーを皮切りに、定説を覆すようなゴッホとゴーギャンの物語が描かれていて驚きました。あくまでフィクションであることは分かっているのですが、2人の天才がこの作品で描かれているように救われていたら嬉しいなと思ってしまいます。

この作品を読了後にゴッホ展に足を運ぶこともできたので、印象深い作品になりました!

52ヘルツのクジラたち

あらすじ

九州のとある海辺の町にやってきて、祖母の暮らしていた海の見える家での生活を始めた三島貴瑚は、ある雨の日、不思議な雰囲気を纏った少年に出遭う。少年のことが気になっていた貴瑚はひょんなことから彼と再会するが、彼が虐待されていることに気づいてしまう。少年は声を出すことが出来ず、自分の名を「ムシ」と名乗った。貴瑚は、少年の声なき声を聞こうと奮闘する。かつて自分を救ってくれた、今はどこかへ行ってしまったアンさんのように……

感想

いろんなことに絶望し、1人で暮らし始めたキナコでしたが、52との出会いで少しずつ変わっていきます。キナコは52を救いたいを奔走しますが、キナコも52に支えられていたことに気付き、そして周囲の人たちの温かさに気付いていきます。苦しい場面も多い作品ですが、人は与えて与えられて生きていくものだということを教えてくれる優しい物語です。この本を読んで、自分を支えてくれている周りの人たちに、もっと感謝して生きようと思いました!

最後に

以上が2021年個人的ベスト10でした!

今年は去年よりも多くの作品を読めて嬉しく思います。2022年も読書が好きな皆様と一緒にたくさんの本との出会いを楽しんでいきたいです!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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