こんにちは、きなこぬこです。
今回は西尾維新先生の「パノラマ島美談」を読んだ感想についてまとめていきます。
今作は美少年シリーズ5作目です!時間の「D坂の美少年」までアニメ化されているのですが、今作は飛ばされてしまっています。確かに、シリーズの他作品に比べて結末が多少曖昧な感じはするので、仕方ないのかもしれません……映像化したら綺麗だろうとは思うんですけどね笑
今回の表紙は、一作目以来の集合絵ですね!しかもそこに眉美が追加されているので、眉美がチームになった感じがして素敵です。そして、全員私服なのは初めてなので新鮮ですね!
2021年春にアニメ化されており、AmazonのPrime videoならアニメが無料で全話視聴できます!(2021.7.14時点)
引用元:YouTube
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あらすじ
パノラマ島美談
冬季合宿で前の美術室の持ち主の永久井とわ子がいる野良間島に訪れた美少年探偵団たち。彼らは彼女が島に作った五つの芸術を鑑賞することが出来れば美術館の鍵をもらうことができるが、それが出来なければ島に来るために乗って来たヘリを永久井へ譲るという勝負をする。
曲線どうか
ヒョータに最近丸くなってきたことを指摘されてしまった眉美。美食のミチルに与えられる美味しすぎる食事が田院であることは明らか。ヒョータにアドバイスをもらい、ミチルの食事を食べ過ぎない方法を実践していく。
白髪美
長広の婚約者である湖滝から、美術館のチケットをもらった眉美は芸術鑑賞へと出かける。その美術館は、厳重に管理されていた絵画が白いキャンバスにすり替えられてしまったことで話題になっている場所だった。眉美はそこで、不思議な白髪の女性を出会う。
以下はネタバレを含みます。
感想
今回はアニメでは飛ばされてしまった作品なので、読むのが楽しみでした!アニメ版の時に創作と眉美の仲が急に近づいたと思っていたのですが、この巻から少しずつ歩み寄っていたんですね!
永久井先生が再登場して嬉しかったですし、「ここで負けきゃ一生後悔していたような、美しい敗北」を喫したラストもいい感じでしたね。アーティストとしての永久井先生を楽しむことができて面白かったです。それにしても、『最高の不自然』を人工島で再現するとはすごい発想ですよね!(見るのが大変という意味で)全て見る人を選ぶ作品でしたが、彼女の作品は自然と共存し敬うのではなく、自然を人の力で屈服させた作品群でした。
『地』の烏館では岩を削って影絵を作り、『火』の孔雀館では地下に日光を反射して輝く部屋を作って上から塞いでいます。『水』の白鳥館では雨が降って初めてわかる、リトマス紙を利用した芸術でした。『風』の朱雀館では建物全体を笛に見立て、巨大な楽器を作り出します。しかし、何より衝撃なのは『木』の鳳凰館です。鳳凰館のビニールハウスの仲には遺伝子が組み替えられた植物が植えられていました。遺伝子組み換え技術は人間が自然をコントロールしてきた手段のひとつではありますが、長年その技術を使って恩恵を受けてきた今に至っても倫理的な問題を多く孕んでいます。もちろん善も悪も一概に言えないとは思うのですが、普段からその恩恵を享受していることを当たり前のことだと感じてしまっていることを指摘されたようで、何とも言えない気持ちになりました。鳳凰という人間が空想の中で作りだした生き物の名前を付けているところも皮肉ですよね笑
不良くんの短編も良かったですね!私も食べるのが好きなので、吐き出してしまう程に美味しい料理を毎日のように与えられたら食べ続けてしまうでしょう……彼の趣味は本当に人を太らせることなのかも笑
しかし、今作なんといっても驚いたのは白髪のあの人の登場です!そう、掟上今日子さん!アニメ化の時にの西尾維新先生のインタビューで、美少年探偵団は元々今日子さんのライバルのような感じで出そうと思って考えた(結局出さなかったけどこうして別のシリーズとして日の目を見た)という話を聞いて驚きましたが、まさかコラボしていたなんて!出会ったのは眉美だけでしたが、意外なスペシャルテストに驚かされました!
美少年探偵団の創設者でリーダーの兄の存在も出てきましたし、次回はアニメでも少しシリアスな雰囲気の話だったので、小説ではどのような描かれ方がされているのか楽しみです!
まとめ
いかがでしたか?今回は西尾維新先生の「パノラマ島美談」についてまとめさせていただきました。
最後まで読んでいただいてありがとうございました!
コメント
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