【「容疑者xの献身」東野圭吾先生(ネタバレ注意)】あらすじ・感想・考察をまとめてみた!ガリレオシリーズ3作目!

ミステリー(国内)

こんにちは、きなこぬこです。

今回は東野圭吾先生の「容疑者xの献身」を読んだ感想・考察についてまとめていきます

10年くらい前でしょうか…映画化された時に読んだ記憶があり、なんとなく内容も覚えていました。当時読んだときにラストが衝撃的だったのは覚えていましたが、今回は電子書籍化が話題になっていたので読み返してみました。

2008年には湯川学役:福山雅治さんで映画化されています。AmazonのPrime会員なら無料で見れますよ!(2021.7.13時点)

同シリーズの9作目「沈黙のパレード」映画化が決定しており、2022年9月16日に公開予定となっています!一作目の「容疑者xの献身」、二作目の「真夏の方程式」と同じく、湯川学役:福山雅治さんです!他キャストも変更なく、前作から9年ぶりの映画化ということで期待が高まりますね!


引用元:【主題歌KOH+】『沈黙のパレード』予告<9月16日(金)公開>【最新映像】

ガリレオシリーズのドラマが大好きだったので、今でもガリレオシリーズを読むと福山雅治さんと柴崎コウさんで脳内再生されます笑

あらすじ

一人娘と共に仲睦まじく暮らす花岡靖子は、ホステスを辞めた後は弁当屋で働いていた。そんなある日、元旦那が靖子たちの居場所を突き止めて職場にやってくる。雇い主たちに見つかることなく追い返すことができたものの、男は諦めずに靖子たちが暮らすアパートにもやって来る。元旦那と揉めた靖子と娘は2人で男を殺してしまった。そこへ、隣に住んでいる高校の数学教師の石神が訪れる。以前から靖子に気があった石神は、2人が男を殺害したことに気づき、2人を救うために持ち前の天才的な頭脳で完全犯罪を企てる。しかし、偶然にも大学時代の旧友、物理学者の湯川と再会してしまい……

以下はネタバレを含みます。

感想

やっぱり東野圭吾先生の作品はおもしろいですね!読みやすい上に話の構成は面白くて、疲れたらすぐに読んでしまいます笑

以前読んだ時はあまり思わなかったのですが、個人的には靖子のことを好きにはなれませんでした……終始自己中心的なのですよね。石神が靖子のために人生を差し出しているので、余計に靖子の反省している様子が見られないことや石神への感謝の薄さが浮き彫りになっているように感じて……自分で何も決定せず周囲に流されているのに、自分のしたいことはしている姿がうーん……って思いました。

湯川と草薙、湯川と石神の友情の熱さはとても感じられましたね!

湯川に対して草薙が警察以前に1人の人間として友人であるという姿は胸が熱くなりましたし、湯川が石神の虚偽を看破してしまったときの苦悩は見ていて辛かったです。

考察

間違い探しは難しい

作中で登場する証明について、Wikipedia先生では私には理解できないレベルのもっと難解な解説がなされていますが、作中では石神が「数学の問題に対し、自分で考えて答えを出すのと、他人から聞いた答えが正しいかどうかを確認するのはどちらが簡単か」と説明しています。

この問題がこの小説の構成の根幹を成しているように思います。

この作品は、石神が提示した事件という問題の解を、湯川が真であるか証明していく構成なのです。石神は情報をあえて与えつつ、ミスリードしていましたよね!

①犯行の日付が異なる②死体が別人のものという2点がかなり大きな仕掛けであるにも関わらず、湯川からの種明かしがあるまで誰もその結論にたどり着くことができませんでした。そもそも完全に別の事件を捜査しているなんて誰も考えませんよね笑

石神の策略にまんまとはまり、石神が誘導した通りの捜査しか行えていませんでした。

私たち読者は靖子と同じ視点で読み進めていくので、石神が考えた対警察の作戦を知りながら物語が進んでいきます。犯人サイドにいるからこそ、読者は謎解きに手を抜いてしまうんですよね。

最後には靖子も読者と一緒に石神に騙されていたことがわかりビックリしましたよね!

“湯川学”という人間

この作品ではガリレオこと湯川学の人間らしい一面がたくさん見られましたよね。非常にに論理的な人物ですが、この作品で人情に熱く友人を大切にする姿が描かれています。

シリーズを通して仲良くしている草薙とは、刑事と学者の立場ではなく、男同士の友人として会話をしています。今まで刑事である草薙に協力してきた経過があるからこそ、友人の立場という言葉に重みが出てきますね。

そして石神に対しては、天才数学者としての彼の才能を1番理解しており、終始彼を尊重した振る舞いをしています。石神の罪を見破った時にはそれを明らかにしてしまうことを悩みますが、友人として石神の幸せを願い、靖子のために行った石神の覚悟に敬意を払い、石神の願いを叶えてやりたいという思いを持ちながらも石神がしたことを靖子に全てを話します。靖子が知らずにいることに友人だからこそ耐えられなかったのですね。

これまでのシリーズの論理的で現実主義者な湯川からは想像もできない姿だったからこそ、印象的な人間らしい姿でしたね。

まとめ

いかがでしたか?

今回は東野圭吾先生の「容疑者xの献身」についてまとめさせていただきました。シリーズはまだまだ続くので、どんどん読んでいこうと思います!

最後まで読んでいただいてありがとうございました!

ガリレオシリーズの他の作品はこちら!

4作目 「ガリレオの苦悩」

[ urlsc_blogcard=”https://kinakonuko.com/2021/07/23/galileo-no-kuno/”]

5作目 「聖女の救済」

6作目 「真夏の方程式」

7作目 「虚像の道化師」

8作目 「禁断の魔術」

9作目 「沈黙のパレード」

10作目 「透明な螺旋」

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