こんにちは、きなこぬこです。

今回は遠藤周作先生の「怪奇小説集 恐怖の窓」を読んだ感想についてまとめていきます。

今作は角川文庫版怪奇小説シリーズの3作目ですね!

あらすじ

恐怖の窓

フランスのリヨンに留学をした時、幽霊が出ると噂の格安の部屋で友人のMとルームシェアを始める。しばらくは何も起こらなかったが、ある日作者は窓から見える向かいの部屋にMの影を見る。

詐欺師

ある夏の日、父の家でくつろいでいた作者の元に友人の伝手で松平青年が訪ねてくる。家は会津藩主だったと語る彼は、作者に上流階級の暮らしぶりを話す。

姉の秘密

K病院の若い医師である岡本の元に、先日夭逝した女性患者の弟から手紙が届く。それ手紙は姉の日記を見て岡本が姉と交際していたことを知り、墓参りに来てほしいと頼む内容だった。

爪のない男

ヨーロッパで一番高いことで有名なモンブランに近いフランスの町を訪れた作者は、そこで出会った爪のないガイドの男と共に、数年に一度人が忽然を姿を消すと言われている『悪魔の地点(ポワン・ド・サタン)』を訪れる。

悪魔

金を貰って人をモテさせる『モテサセ屋』をしている梅崎太郎は、金持ちの男と出会う。彼は梅崎にある女を惚れさせることを依頼するが、梅崎が彼女を好きになってはいけないと釘を刺す。デートを重ねるうちに、梅崎の違和感は膨らんでいく。

気の弱い男

生来気の弱い男である啓吉は、自分と同じくらいに気が弱かった中学時代の同級生である田口が女房を殺害したことをニュースで知って驚く。

俺とソックリな男が……

奥村はある日自分を瓜二つの男とばったり出会う。ある日その男が厚生大臣の子供を誘拐し身代金を要求するという事件が起こる。

尺八の音

雑誌記者の男は、特集記事のために東北にいる死刑囚・花田耕一を訪ねるが、面会は叶わなかった。代わりの彼の主治医である木内と会い、キリスト教徒となった花田の話を聞く。

何でもない話

浮気相手の女の部屋に足繁く通うテレビ局に勤める男は、その部屋から過去に取材した幽霊屋敷で起こった殺人事件の犯人の家が向かいにあることに気付く。

競馬場の女

出張先に競馬場で大勝した小林は、競馬に負けて落ち込んでいる女に声をかけ、その女の働く旅館へと出かける。

枯れた枝

詩人の井川がガラパゴス諸島のお土産としてホステスに枯れ枝渡す。その後ホステスの家では飼っていた鳥が毎晩奇怪な死に方をしていく。

シャロック・ホルムスの時代は去った

作者が今後の文学についての持論を述べている。

サド侯爵の犯罪

サド侯爵が起こした事件についての詳細が紹介されている。

幽霊見参記

作家仲間の三浦朱門と共に宿泊した熱海の宿での奇妙な体験談。

幽霊屋敷探検

雑誌の企画で募集した幽霊屋敷の中のひとつ、名古屋の中村遊郭に訪れた際の体験談。

以下はネタバレを含みます。

感想

今回角川文庫から三冊出版された遠藤周作先生の怪奇小説集シリーズを前作読んだのですが、同じ体験についての話が重複していたものも少なくありませんでした。しかし、同じ体験であってもクローズアップする部分が違ったり視点が異なっていたりして、十分に楽しむことができました!一つの体験談に対して複数の考察を描いていることによって、それらの体験が作者にとって、ずっと忘れられないほどに心の奥深くまで根付く恐怖体験となったのかが伝わってきました。ひとつひとつの話は一見して分かる幽霊や化け物が襲ってきたりするわけではなく、日常の中のちょっとした違和感に一歩踏み入れてこの世の物ではないものの存在の香りを嗅いですぐに引き返してくるような些細な体験がほとんどではありますが、かえってそれがリアルで恐ろしく感じてしまいますね!

作者の怖がりなのに好奇心から恐怖体験を欲してしまうという気持ちは、非常に共感できますね笑

まとめ

いかがでしたか?今回は遠藤周作先生の「怪奇小説集 恐怖の窓」についてまとめさせていただきました。

最後まで読んでいただいてありがとうございました!

角川文庫版怪奇小説集シリーズの他の作品はこちら!

「怪奇小説集 蜘蛛」

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