こんにちは、きなこぬこです。
今回は南原詠先生の「特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来」を読んだ感想についてまとめていきます。
今作は第20回『このミステリーがすごい!』対象受賞作です!
同年の『このミステリーがすごい!』大賞 文庫グランプリ受賞作は鴨崎暖炉先生の「密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック」です!
[nlink url=”https://kinakonuko.com/2022/03/03/mishittsu-ougon-jidai/”]あらすじ
大人気VTuberの天ノ川トリィが使用している撮影機材が特許権を侵害していると主張する警告文が送られてくる。元パテント・トロールの弁理士、大鳳未来は活動停止を与儀なくされた天ノ川トリィを救うために調査が進めるが、情報が集まるにつれて天ノ川トリィ側が特許を侵害しているという証拠が揃い追い込まれていく。
以下はネタバレを含みます。
感想
専門用語が多く、疎い分野の話ではあったので法律のことは少し分かりにくく感じてしまいましたが、それを差し引いても主人公の大鳳未来の特許を守るという意志の強さと天ノ川トリィの自分らしくありたいという意志の眩しさに惹かれました。未来が圧倒的に不利な状況下でも何とかしてトリィの才能を守ろうと諦めずに戦い、意外な方法で突破口を切り開く展開がとても痛快でした!
未来と同じ目線で、少しずつ情報が手元に集まっていく中でもなかなか警告文を送って来た敵の意図が分からなくて戸惑いましたが、与えられた情報の中にある点を繋ぎ合わせて全体像が結ばれた時にはスッキリしました!
「私にプレイヤーとしての才は何一つありません。私が魅力的なパフォーマンスをしたり、使いやすい薄型テレビを自力で開発したり、特許を取得したり侵害したりすることは永遠にないでしょう」
(中略)
「でも私には守る力がある」
未来はトリィの才能を知って彼女のことを羨ましいと話しています。上記の言葉と合わせて考えても未来は自身が何かを作り出す才能がないことを少し残念に思っているのかもしれません。しかし、その分才能を持った人間に対して敬意を払っていることが分かります。才能のある人によって世の中に生み出された特許を守るという仕事に未来が誇りを持っていることが、この言葉からも感じられますね!
まとめ
いかがでしたか?今回は南原詠先生の「特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来」についてまとめさせていただきました。
最後まで読んでいただいてありがとうございました!
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