こんにちは、きなこぬこです。
今回は先生の「地獄くらやみ花もなき 参 蛇喰らう宿」を読んだ感想・考察についてまとめていきます。
今作は地獄くらやみ花もなきシリーズ3作目ですね!
藤堂流風先生によってコミカライズも連載中です!
今作はコミック版だと6~7巻に該当します!
あらすじ
青児と同じく照魔鏡の力を持つ女性・繭花に出会うため、奥飛騨の山奥にある旅館を訪ねた皓と青児。そこは燃えるような紅葉に囲まれた、幻想的な場所だった。繭花の手記に記されていた牛鬼と濡れ女の正体を暴くため、16年前に繭花の父が殺害された通り魔事件の調査を行う。そして、旅館で迷子になった青児は蛇を喰らう大男と遭遇してしまう。何かに気付いた皓は、一緒に帰る約束をして青児を先に下山させるが――
以下はネタバレを含みます。
感想
主人公たちの営む地獄代行業や照魔鏡によって罪人が妖に見える設定以外は結構本格派ミステリーな今シリーズですが、今作は前二作と比較するとオカルト色が強いように感じました。もちろん面白さは劣りません!前半で皓が突然死亡するという急展開があります!もちろん生きていましたが……笑
前作から存在を臭わせていた人物、宿敵である凛堂棘の兄・荊が登場し、これまで皓と棘で行われていた戦いを引っ搔き回します。やはり前作のラストにも描写があったように、まだまだいろいろと罠を仕込んでいそうですね……また、兄弟殺しの罪を背負って自責の念と共に生きてきた棘のことを考えると胸が痛みます。
皓の父である山本五郎左衛門と棘の父である神野悪五郎が殺害されたことにより、荊の目的が父殺しだったことが明らかになりますが……果たして彼の目的はそれだけなのでしょうか?もしそうだとしたら、皓の父を殺す理由が分かりません。どちらの親も殺害されたことにより、皓と棘が行っていた地獄代行の勝負は白紙になったりしないのでしょうか?
事件の罪人を暴いて地獄へ送ることが物語の主軸となっていましたが、今後は今回の荊の介入によって展開が大きく変わっていく可能性がありますね。また、父殺しが最終目的ではないとしたら、荊の真の目的は一体何なのでしょうか?棘と協力するようには見えませんし、もしかしたら荊は魔王の座を狙う第三勢力になっていくのかもしれませんね!
今作で個人的に気なったのは荊の皓に向けた以下の言葉です。
「逃げられるのが恐くて、裏切られるのに耐えられなくて、結局、鉢の中の金魚と、首輪につないだ犬しか、側に置けなかったわけか」
この言葉に対し、普段の様子からは考えられない程に皓が激昂しています。彼は過去に大切なものから逃げられたり裏切られたりしたのでしょうか?メインキャラクターでありながらまだまだ謎が多い皓。今後この言葉の意味が分かるような過去の描写があることを楽しみにしています!
まとめ
いかがでしたか?今回は路生よる先生の「地獄くらやみ花もなき 参 蛇喰らう宿」についてまとめさせていただきました。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
コメント