こんにちは、きなこぬこです。
今回は大山誠一郎先生の「時計屋探偵の冒険 アリバイ崩し承ります2」を読んだ感想についてまとめていきます。
今作はシリーズ2作目ですね!
シリーズ1作目の「アリバイ崩し承ります」でも多くのミステリー関連の賞を受賞していますが、今作に収録されている「時計屋探偵と二律背反のアリバイ」も第75回日本推理作家協会賞短編部門を受賞しています!
2020年には美谷時乃役:浜辺美波さんでドラマ化されています!
コミカライズもされています!
あらすじ
時計屋探偵と沈める車のアリバイ
那野県警捜査一課の刑事の主人公は、新人でありながらアリバイ崩し(だけ)は得意ということで周囲から一目置かれていた。しかし実際は鯉川商店街にある美谷時計店の店主・美谷時乃にアリバイ崩しを依頼することでトリックを暴いていた。主人公はダム湖に死体の乗った車が沈んでいた事件を捜査していたが、容疑者である被害者の甥には鉄壁のアリバイがあった。捜査に行き詰まってしまった主人公は、すっかり常連になった美谷時計店を訪れアリバイ崩しを依頼する。
時計屋探偵と多すぎる証人のアリバイ
議員の秘書である男の焼死体が発見され、議員に疑いがかかる。しかし、秘書の殺害時には大規模なパーティが行われており、議員は多くの人間に目撃されていてアリバイがあった。アリバイの証人が大勢いる中議員はどうやって秘書を殺害したのか暴くため、アリバイ崩しを依頼する。
時計屋探偵と一族のアリバイ
資産家の男性が殺害されて彼の甥と姪の三人が容疑者となるが、三人ともそれぞれにアリバイがあった。彼らの中に犯人がいるのならば、誰かひとりは嘘のアリバイを話していることになる。三人のアリバイを崩すため、主人公はアリバイ崩しを依頼する。
時計屋探偵と二律背反のアリバイ
主婦が殺害された事件でその夫が容疑者として浮上するが、彼には同じ時刻に他の女性を殺害した疑いがかかっていた。同じ時刻に離れた場所で別の被害者を殺害することは不可能であるため、片方の事件で彼が犯人であると立証されればもう片方では犯人ではないことになってしまう。このアリバイトリックを暴くため、主人公は時乃にアリバイ崩しを依頼する。
時計屋探偵と夏休みのアリバイ
これまでのお礼に時乃を食事に誘った主人公は、彼女が初めて実際にアリバイ崩しを行った時の話を聞く。それは、時乃が高校生の時に学校で起こった、彼女の先輩にまつわる事件だった。
以下はネタバレを含みます。
感想
前作のことをアリバイ崩しの問題集のように感じていましたが、今作は前作よりも難易度の上がったアリバイ崩しの問題集だと感じました!アリバイを証明している要素が前作よりもバリエーションに富んでいて、続けて読んでも飽きることなく読み進められました!特に殺人に殺人のアリバイを重複させることでどちらの殺人のアリバイも証明できるようにしたものや、アリバイが崩されることによって真のアリバイ工作が活きてくるものには、そんなアリバイの作り方があったのかと驚かされました!
アリバイ崩しというテーマに絞った作品でありながら、アリバイを工作するための多種多様なトリックが描かれていてとても面白かったです!
ところで、時計屋の主人である時乃に密かに片想いしている主人公の恋は今後成就するのでしょうか?常連さんとして認識してくれてはいるものの、時乃に脈はなさそうな……温かい目で見守ることにします笑 続編も楽しみですね!
まとめ
いかがでしたか?今回は大山誠一郎先生の「時計屋探偵の冒険 アリバイ崩し承ります2」についてまとめさせていただきました。
最後まで読んでいただいてありがとうございました!
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