こんにちは、きなこぬこです。

今回は五十嵐律人先生の「六法推理」を読んだ感想についてまとめていきます。

あらすじ

六法推理

法学部のゼミ「無料法律相談書」、通称無法律を運営する法学部四年の古城行成の元に、経済学部三年の戸賀夏倫が現れる。彼女が入学時から暮らしている事故物件の部屋で、最近になって赤ちゃんの泣き声が聞こえたり、窓に赤い手形が付いたりと怪奇現象が起こるようになったという。怪異によるものではないと考える戸賀は古城に自分に嫌がらせをする犯人とその目的の調査を依頼する。

情報刺青

戸賀の友人でユーチューバーの小暮葉菜は、以前出会い系サイトで会った男との行為を盗撮したビデオをネットにアップされ、実名付きでTwitterで拡散されてしまう。自身のビデオを拡散した犯人を突き止めるため、古城に依頼を持ち込む。

安楽椅子弁護

霞山大学の学園祭の実行委員をしていた古城の高校時代からの友人である三船昇は、学園祭の準備中に起こった小火に巻き込まれて、火傷により後遺症を負ってしまう。一年前から学園祭実行委員会を相手取り、小火は放火であったとして裁判を起こしていた三船と古城は、ついに有力な証言を手に入れる。

親子不知

母との縁を切りたいと相談に現れた鈴木椰子実は金を要求してきたり下宿先の部屋に無断で侵入して窃盗を行う母について話すが、古城は法律では親子の縁を切ることができないと伝える。そんな彼女の話を偶然近くで聞いていた女性が、親子の縁を切ることが出来るサービス「オヤコシラズ」を鈴木に紹介した。その数日後、鈴木は下宿先の階段で死体で発見される。

卒業事変

四年生最後の期末試験を終えた古城だが、彼の元に小暮が現れて戸賀がカンニングをしたと疑われていることを知る。彼女は試験中に全問正解の解答の写真をTwitterの無法律のアカウントで投稿していた。戸賀から話を聞くため、古城は戸賀の下宿先を訪れる。

以下はネタバレを含みます。

感想

本物の探偵や法律家ではなく、法学部の学生がお悩み相談に対応するお話は初めて読みました!法律に関しての造詣は深いものの他人の気持ちを理解できないことで結論を見誤ってしまう古城と、古城の持つ知識を補って真相を導き出すことの出来る戸賀のコンビは、お互いの足りないところを補うことのできている良いコンビでしたね!

読み口はライトですが扱っている問題はヘビーな話が多く、読み応えがありました!

勝手な想像ではありますが、法学部は基本的には将来何になるかが決まっていて入学する生徒が多いのではないかと思っています。検察になりたいから、弁護士になりたいから、裁判官になりたいから……自分が将来なりたい職業になるために法学部に入る、というイメージです。しかし、古城は法律家になりたいと思っているのではなく、法律家一家で生まれ育ったという異色の経歴から、成り行きで何となく法学部に在籍しています。

そんな自らの将来像を思い描けていない古城が所属する自主ゼミ、無料で法律関連のお悩み相談を請け負う「無法律」は、彼にとって大学時代に許されたモラトリアム期間を満喫するための場所となっています。様々な相談に対して検察でも弁護士でも裁判官でもない立場からアドバイスをするというのは、卒業後に進路を決めてしまった後ではできない貴重な経験なのではないかと思いました。

自身の対応に悩みながらも依頼者の利益が最大になるように考える古城が、家族からの言葉を思い出して無法律の活動に活かしている姿から、法律家としてそれぞれの職業に対して誇りを持って働く家族を心から尊敬しつつも、自分自身の将来を決めることができていないことにより家族に対し劣等感を感じているのかなと感じました。

無事存続した無法律、最後には新メンバー(復帰?)も加わりましたし、続編が期待できるかもしれませんね!今作では古城が掘り下げられていましたが、もし次巻がでるのなら戸賀に関してももっと知りたいです!

まとめ

いかがでしたか?今回は五十嵐律人先生の「六法推理」についてまとめさせていただきました。

最後まで読んでいただいてありがとうございました!

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