【「#真相をお話しします」結城真一郎先生(ネタバレ注意)】どんでん返しの連続に翻弄される!あらすじ・感想をまとめてみた!2023年本屋大賞ノミネート作!

ミステリー(国内)

こんにちは、きなこぬこです。今回は結城真一郎先生の「#真相をお話しします」を読んだ感想についてまとめていきます。

今作は2023年このミステリーがすごい!13位、2022年週刊文集ミステリーベスト10 3位にランクインしています!

あらすじ

惨者面談

アルバイトの家庭教師の営業でとある家族の家を訪ねた大学生の片桐。一見どこにでもいる口数の少ない息子と高圧的な母に見える彼らのやり取りや家の様子に違和感を覚える。

ヤリモク

妻子のいる身でありながら出会い系で女の子と出会いお持ち帰りしようとしていたケントは、娘に似たマナという女の子とマッチングして無事お持ち帰りに成功する。しかし、あまりにもうまく事が運んだことに違和感を感じ警戒する。

パンドラ

不妊治療の末生まれた娘と妻と共に幸せに暮らす翼の元に、過去に妻公認で自身の精子を提供して生まれた娘の翔子から連絡が入る。彼女はあることを確認するために翼を呼びだしたのだった。

三角奸計

学生時代の大阪に住む宇治原と茂木と共にリモート飲み会を開催した東京に住む桐山。茂木からは見えない二人のチャットで殺害予告をする宇治原を宥める桐山だったが、彼を止めることはできなかった。

#拡散希望

小学生の珠穆朗瑪(ちょもらんま)、砂鉄、口紅(ルージュ)、そして島出身の凛子の四人は自然溢れる島での生活を楽しんでいた。そんな中、凛子が自分のスマホを手に入れて「一緒にYouTuberにならない?」と提案した日から、彼らの関係は崩れ始める。

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以下はネタバレを含みます。

感想

私はどんでん返しのある作品は大好きです。特に事前にどんでん返しだという情報があり、どんでん返しがあることを前提で読んでいるにも関わらず、予想をはるかに超える展開をしてくれる物語がこの上なく好きです!今作はまさにそういった物語が5編も収録されています!

どんでん返しを想定して読み進めると大概はオチの予想がつく、もしくは想像の範囲内なのですが、今作は読者の想像の範囲内のどんでん返しをしてから、さらにもう一段階オチが用意されていたのでとても楽しかったです!あえて想像しやすいオチであるかのように展開しながら、全く思いもよらない展開も並行して進んでいるというのはかなり面白かったです!

『惨者面談』では家庭教師の営業で訪れた家で奇妙な言動をする母子に違和感を覚えたまま物語が進みますが、家に人がいればその家の住人であると思い込んでしまうことを利用した見事な展開に翻弄されました!

『ヤリモク』は出会い系サイトで娘に似た女の子を探す主人公がトラブルに巻き込まれますが、獲物にかかったのではなく獲物を捕まえていたんですね……!かなり歪んだ愛情でしたね……

『パンドラ』では精子提供で生まれた実子と関わることで、今まで実子だと思い育ててきた娘との自身の血縁が怪しいものであることに主人公は気付いてしまいます。気づかなければ幸せであり、気づいても見ないフリを続ければ幸せ……主人公は本当にこれからも変わらずに娘に接することができるのか、心配になるラストでしたね。

『三角奸計』はリモート飲み会をする男性の物語でしたが、出だしから宇治原が物騒なことを言って飲み会から離席するため、そこに至るまでに何があったのか気になってとても引き込まれてしまいました!登場人物全員が嘘つきなので意外なオチに驚かせられました!

『#拡散希望』は、最初から主人公たちの名前がすごいキラキラネームだなと思いながら読み進めていましたが、その理由が明かされた時には衝撃でした!YouTuberになりたいと思っていた主人公は既にYouTubeで顔を知られていたという……子どもの人生をエンタメにして世界中に曝す親たちに嫌悪感を抱きましたし、ラストもかなり後味の悪い物語でしたね。

まとめ

いかがでしたか?今回は結城真一郎先生の「#真相をお話しします」についてまとめさせていただきました。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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