こんにちは、きなこぬこです。
今回は米澤穂信先生の古典部シリーズについてまとめていきます!
ここの記事にはネタバレを書かないようにしますが、各作品の記事に飛ぶとネタバレがあるので未読の方はご注意ください!
古典部シリーズとは?
古典部シリーズってどんな話?
古典部シリーズは高校生活で起こった出来事を解決していく青春ミステリーのシリーズです!角川文庫で刊行されており、シリーズ1作目の「氷菓」は第五回角川学園小説大賞奨励賞を受賞しています!
主人公の折木奉太郎は「やるなくてもいいことなら、やらない。やらなくてはいけないことは手短に」がモットーの自他共に認める省エネ主義。姉に言われて入部した古典部で、地域の豪農千反田家の跡取り娘の千反田える、親友で博識な福部里志、毒舌だが真面目な伊原摩耶花と共に、古典部の活動の中で遭遇した日常の中の事件を解決していきます。人が死ぬミステリーではなく爽やかな作品ですが、多感な時期を過ごす主人公たちの青春時代特有のアイデンティティ確立に関する葛藤や、人間関係の悩み、将来に対する不安などが描かれています。
古典部メンバーたちはシリーズ1~4作目の「氷菓」、「愚者のエンドロール」、「クドリャフカの順番」、「遠回りする雛」は高校一年生、シリーズ5、6作目の「ふたりの距離の概算」、「いまさら翼といわれても」は高校二年生になっています。
アニメ化されています!
シリーズ1~4作目の「氷菓」、「愚者のエンドロール」、「クドリャフカの順番」、「遠回りする雛」は2012年にアニメ化されていますね!アニメでは刊行順ではなく、時系列順に並べ直して放送しています!
作品紹介
1作目 「氷菓」
あらすじ
「やるなくてもいいことなら、やらない。やらなくてはいけないことは手短に」を掲げる省エネ主義の高校生・折木奉太郎は、海外を放浪している姉の手紙により半ば強制的に廃部寸前の古典部に入部する。そこで出会った千反田えるの好奇心に巻き込まれ、日常のちょっとした謎を解き明かしていく。そして、古典部のOBであるえるの叔父と33年前に神山高校で起こった事件との関係についての真相を探ることになる。
下の記事はネタバレを含んでいるので注意!
2作目 「愚者のエンドロール」
あらすじ
夏休みの終わり、神山高校では一大イベントである文化祭に向けて準備が進められていた。古典部の面々も文集「氷菓」の作成のため、夏休み中も学校に来て打ち合わせをしていた。そんなある日、部長の千反田が「試写会に行きましょう」と言い出す。入須のクラスが文化祭のために作成したミステリーのビデオ試写会に行った4人だが、その映像は途中で終わっており、肝心の解決編がなかった。脚本を書いていた人物が体調を崩してしまい、結末がわからないため続きが撮影できず未完成になっているという。古典部は入須から結末を探す依頼を受け、クラスの人物から話を聞いていく。
下の記事はネタバレを含んでいるので注意!
3作目 「クドリャフカの順番」
あらすじ
いよいよ始まった神谷高校文化祭!しかし、古典部の面々の表情は晴れない。それもそのはず、手違いで大量に発注してしまった文集「氷菓」が山積みになっていた。協力を依頼して周るえる、広報のためにイベントに参加する里志、漫研と掛け持ちして忙しい摩耶花、そして部室から動かない奉太郎…赤字回避を目指してそれぞれが奮闘する。そんな中、文化祭で十文字と名乗る人物による盗難事件が発生する。古典部は黒字で文化祭を終えられるのか、そして十文字の招待とは。
以下の記事はネタバレを含んでいるので注意!
4作目 「遠回りする雛」
あらすじ
やるべきことなら手短に
入学して二週間が経ったある日の放課後、課題のせいで居残りをしていた奉太郎の元に里志が訪れ、学校で流行っている怪談話を始める。そこへ好奇心旺盛なえるがやってきて、怪談の真相を確かめてみることになる。
大罪を犯す
古典部メンバーに怒ったところをみたことがないと指摘を受けたえるは、数学教師のクラスメイトへの理不尽な振る舞いに腹を立てたエピソードを話す。しかし、その時数学教師は何故そのような振る舞いをしたのかがわからず考えることになる。
正体みたり
摩耶花の親戚が経営している旅館を訪れた古典部。旅館には閉鎖されたいわくつきの客室があった。夜に目が覚めた摩耶花とえるは、例の客室の窓に首を吊っている影をみる。
心あたりのある者は
奉太郎を高く評価するえるに反論した彼は、自分が全くすごい人間ではないことを証明するためにえると勝負する。お題はたまたまアナウンスされた生徒を呼び出す放送。短い放送から意図や状況を推測していく。
あきましておめでとう
えるに誘われて元旦に初詣に出かけた奉太郎。忙しそうにしている神社の手伝いをするため蔵に頼まれたものを取りにいくが間違えて納屋に入ってしまったうえに、閉じ込められてしまう。
手作りチョコレート事件
一年前のバレンタイン、里志は摩耶花のチョコレートを受け取らなかった。リベンジに燃える摩耶花は里志に今年こそ受け取ってもらうため、チョコレートづくりに励む。ついに迎えたバレンタイン当日、古典部の部室に置いていた摩耶花の用意したチョコレートが忽然と姿を消してしまう。
遠回りする雛
「生き雛まつり」に代理で参加することになった奉太郎は、居場所のなさを感じながら祭りの準備を進める地域の人たちの様子を眺めていた。しかし、連絡の行き違いから生き雛が渡る予定だった橋の工事が進められており、ルートの変更を与儀なくされる。
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5作目 「ふたりの距離の概算」
あらすじ
マラソン大会前日の放課後、古典部に仮入部していた大日向友子は、入部しないことを告げて部室である地学準備室を去った。残ったのは本に熱中していたせいで状況が分からない奉太郎と、辛そうにしているえるの二人。彼女は何故突然入部を取りやめたのか、えるが原因で入部をやめたのか。マラソン大会の真っ只中で、奉太郎は大日向と出会ってからの出来事を思い起こして原因を考える。残された時間はゴールにたどり着くまでの時間。はたして、奉太郎は時間内に真相を見つけ出し、完走することができるのか。
下の記事はネタバレを含んでいるので注意!
6作目 「いまさら翼といわれても」
あらすじ
箱の中の欠落
その日行われた生徒会長選挙で生徒数よりも票数が多いという奇妙な出来事が起こり、後輩の1人が責任を押し付けられたことで里志から相談を受けた奉太郎。選挙のどこで不正が行われたかを考えながら、里志と共に夜の町を散歩する。
鏡には映らない
奉太郎たちが通っていた中学校で卒業制作として鏡の縁を学年全員で掘ることになったが、奉太郎が提出した木片はあまりにもデザインを無視して彫られた手抜きであり、デザインを担当した子が泣いたことで学内で奉太郎は責められて孤立する。この経緯を知っていたため奉太郎を毛嫌いしていた摩耶花であったが、同じ部で活動する内に奉太郎がこの時とった行動に違和感を覚え、真相を知るために調査する。
連峰は晴れているか
中学時代の教師がヘリコプターが好きだったことを思い出した奉太郎だが、同じ教師の授業を受けていたはずの摩耶花や里志に否定される。入学してばかりの頃のその教師の言動からヘリコプターが好きだと思い込んでいた奉太郎だったが、その行動には好き以外の何か他の意味があったのではないかと考え始める。
わたしたちの伝説の一冊
一年時の文化祭以前から派閥争いが続いていた摩耶花が所属する漫研だったが、ついにその溝が埋まらない段階まで来ていた。争いに巻き込まれることを避けるために一歩引いた姿勢でいた摩耶花だったが、部内で極秘に同人誌を作成するから参加しないかと持ち掛けられたため承諾する。しかし、その計画が他の派閥にバレてしまい、同人誌を発行できなければ部活動を辞めるように言われてしまう。同人誌に載せる漫画のプロットをノートに作成する摩耶花だったが、少し目を離した隙に何者かにノートを盗まれてしまう。
長い休日
いつも無気力な奉太郎。しかしその日は朝から調子が良かった。ごはんを作り家事をこなした後、天気が良いので散歩へと出かける。偶然出向いた荒楠神社でえると遭い彼女の用事を手伝う傍ら、「やらなくてもいいことならやらない」と考えるきっかけとなった出来事について話し始める。
いまさら翼といわれても
合唱祭の当日、参加するはずのえるが姿を見せないことで心配した摩耶花から奉太郎の元に連絡があった。えるを探すために文化会館に出向き、摩耶花と共にえるを探す奉太郎だが、一向にその足取りは掴めない。里志の協力で路線図を手に入れた奉太郎は、あることに気付く。
下の記事はネタバレを含んでいるので注意!
シリーズを読む順番は?
シリーズの順番は上記でそれぞれ紹介した順番、刊行順が一番良いかと思います!
⑴「氷菓」
⑵「愚者のエンドロール」
⑶「クドリャフカの順番」
⑷「遠回りする雛」
⑸「ふたりの距離の概算」
⑹「いまさら翼といわれても」
4作目の「遠回りする」は短編集で、1~3作目の間の期間を補完する物語になっています。それ以外の作品は刊行順=時系列になっています。もちろん、どこから読んでも面白いですよ!
まとめ
いかがでしたか?今回は古典部シリーズについてまとめさせていただきました。
最後まで読んでいただいてありがとうございました!
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