待望の「medium」の続編!最高峰のエンターテイナー、翡翠の推理劇に魅せられる!翡翠の素顔について考察してみた!「invert 城塚翡翠倒叙集」相沢沙呼先生 ※ネタバレ注意

こんにちは、きなこぬこです。

今回は相沢沙呼先生の「invert 城塚翡翠倒叙集」を読んだ感想・考察についてまとめていきます。

前作では帯に「すべてが、伏線」の文字があり、見事にその通りでしたね!今作は「すべてが、反転」、本当にお見事でした!

あらすじ

雲上の晴れ間

エンジニアの狛木繁人は、会社の上司で同級生の吉田直政を殺害した。幼い頃のある事件から吉田に負い目を感じ、長年言いなりになり続けてきた狛木だったが、これでやっと自由になれると安堵する。そんな折、狛木のマンションの隣に美少女が引っ越してきて、ひょんなことから親しくなっていく。

泡沫の審判

小学校の教員である末崎絵里は、田草明夫の魔の手から生徒たちを守るために手を汚す。万全な計画を立てていた末崎は、捕まることはないと自身に言い聞かせながら過ごしていた。そこへ、突然スクールカウンセラーの白井奈々子が着任する。白井の言動がいちいち癪に障る奈々子だが、白井の事件を探る様子に警戒心を募らせていく。

信用ならない目撃者

雲野泰典は、無感情に部下の曽根本を拳銃で殺害し、現場に一切の証拠を残すことなく立ち去った。しかし、偶然にも向いのマンションから拳銃を手にした雲野を見てしまった女性がいた。雲野が犯人であることに気づき捜査に乗り出す翡翠たちであったが、現場には何も残されていない。唯一の証拠は目撃者である涼見の証言だけだが、雲野は彼女に取り入り証言が二転三転してしまう。切れ者の雲野の対応に打つ手がなくなっていく翡翠は、果たして雲野を捉え事件を解決することができるのか。

以下はネタバレを含みます。

感想                                                                                                    

あぁ……城塚翡翠、麗しすぎる……!!こんな素敵なキャラクターを登場させながら、キャラ小説ではなく本格ミステリーという最高な作品でした!

前作の、頭を思いきり殴られたような衝撃が読後1か月程抜けなかったレベルの驚愕のラストとまではいきませんが、確かにすべてが反転してしまう素晴らしいラストでした!そして、前作よりも翡翠ちゃんの可愛い姿がたくさん見られて、より長く彼女の作り出す世界観の余韻に浸ることができそうです!

今作は短編集でしたが、どれも完成度の高い推理小説でした。全て犯人の視点から始まり、事件のあらましや犯人の思考を読者が把握しているのにも関わらず、必ず最後は翡翠ちゃんに驚かされます!翡翠ちゃんにじわじわと追い詰められる犯人の気持ちを堪能できる、楽しい読書体験でした笑 あと、犯人たちが全員翡翠の霊能力を疑うことなく信じてるのが面白いですよね笑

犯人たちが思い出の品のように自分たちに残された人間味のある部分のせいで追い詰められてしまうのは何とも言えない気分になりましたが……それだけ前作の、翡翠が言うところの「変態殺人シスコンクソ野郎」さんに人間味がなかったということなのでしょう笑

前作ではあまり活躍のなかった真ちゃんも大活躍でしたね!二人の掛け合いも漫才みたいで良いテンポでした。

翡翠ちゃんのバックグラウンドについて仄めかすものの詳細を教えてくれないあたり、続編があることを期待して待機していても良いのでしょうか!?今から待ちきれません!

考察

今回も前作と同様、翡翠の素顔について考えていきたいと思います。

前作の記事では翡翠の化粧を元に考察をしているので良かったらこちらの記事もどうぞ!↓

今回は違うアプローチで彼女の素顔を探り、今後の展開を考えてみようと思います。

印象深いのが「泡沫の審判」で末崎と最後に対峙した時、シリーズで初めて翡翠が犯人の前で感情的に言葉を並べた場面です。正直、生徒たちを護るためという末崎の動機から、末崎に対して同情してしまう事件でしたよね……

人を殺してはいけないという社会を守り続けることでしか、人の命を奪う暴力を除外する術はないのです!大切な誰かを護るためには、人を殺したら必ず報いを受けるのだと!罪を償うべきなのだと!そのルールを徹底して知らしめることでしか、わたしたちは殺人という暴力から命を護れないのです!

翡翠がこんなに熱く何かを語っている姿に非常に驚きました!真は、このセリフに出てくる「大切な誰か」が本当に存在するのか、それすらも虚構なのではないかと訝しんでいましたが、個人的にこの誰かは存在するのではないかと思います。

といいうのも、このセリフの直前に翡翠は「いいですか、いいですか」と繰り返しているのですが、このようなセリフ回しは真の前でしかここまでしてきていません。このことから、これは犯人の前で被っている探偵としての仮面の間から漏れた、翡翠の本心からの言葉だったのではないかと思います。

では、この護りたい誰かとは一体誰なのでしょう?

現状から推測することはできませんが、彼女が全てをかけて探偵をしていることと無関係ではないでしょう。そうなると、今後その誰か、もしくはその誰かにまつわるエピソードや翡翠の過去が描かれる可能性が高いのではないでしょうか!?

続編のいかげで翡翠の活躍をたくさん見ることができたとはいえ、まだまだ謎が多い翡翠。少しずつ彼女の素性が明らかになっていくと嬉しいですね!

もう一つ気になったのは、「雲上の晴れ間」で翡翠が狛木に悲しそうに伝えた「そう仕向けたわたしが言えたことではありませんけど、あなたが惹かれたのはわたしの外側だけなのです」という言葉です。

絶世の美少女である翡翠なので外見が良いことは本人も良く理解しており、それを武器にしている様子ですよね。なのに、何故外側だけで評価されたことで悲しそうにしたのでしょう?

もしかしたら、自分の嘘を見抜いて、本物の自分を見てくれる人を翡翠は探しているのかもしれませんね。

まとめ

いかがでしたか?今回は相沢沙呼先生の「invert 城塚翡翠倒叙集」についてまとめさせていただきました。

最後まで読んでいただいてありがとうございました!

城塚翡翠シリーズの他の作品はこちら!

前作「medium 霊媒探偵城塚翡翠」↓

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