こんにちは、きなこぬこです。今回は城平京先生の虚構推理シリーズについてまとめていきます!
ここの記事にはネタバレを書かないようにしますが、各作品の記事に飛ぶとネタバレがあるので未読の方はご注意ください!
虚構推理シリーズとは?
虚構推理シリーズってどんな話?
虚構推理シリーズは妖怪が登場するファンタジーかつ本格ミステリーのシリーズです!講談社タイガ文庫で刊行されており、シリーズ1作目の「虚構推理」は第12回本格ミステリ大賞、2012年本格ミステリ・ベスト10で4位を受賞しています!
主人公の岩永琴子は幼い頃に妖怪に攫われて右目と左足大腿から下を奪われることで妖怪たちの一眼一足の知恵の神となります。妖怪の人魚と件の肉を食べて不死身と未来を決定する能力を手に入れた恋人の桜川九郎とともに、人間と妖怪の秩序を守るために奮闘します。
このシリーズの特徴は真相を突きとめること≠解決という点です!妖怪たちによって起こった事象について妖怪ありきの説明をしても人間側は納得できませんし、逆に人間の複雑な心理によって起こった事件を妖怪が理解することはできません。秩序を守るための存在である琴子は、真相とは別に双方にとって納得がいく虚構の論理的解釈を作り出すことを求められます。真相は一つしかないのにも関わらず琴子が示す数々の論理的に筋道の通った虚構には毎回圧倒されます!
また、普通の人間ではない主要キャラクターたちの関係やそれぞれが抱いている思いや願いもこの作品の魅力のひとつです!
アニメ化されています!
2019年にアニメ化されており、1作目の「虚構推理」で描かれている岩永琴子と九郎の出会いから鋼人七瀬事件、2作目の「虚構推理短編集 岩永琴子の出現」に収録されている「ヌシの大蛇は聞いていた」が映像化されています!
引用元:「虚構推理」公式 YouTube
現在アニメ2期放送中です!
引用元:「虚構推理」公式 YouTube
OP見た感じ、「雪女のジレンマ」、「電撃のピノッキオ、あるいは星に願いを」、「スリーピング・マーダー」は映像化されそうですね!楽しみです!
コミカライズは片瀬茶柴先生によって月間マガジンで連載中です!
作品紹介
1作目 「虚構推理」
あらすじ
幼い頃妖怪に誘拐され一眼一足の身となった岩永琴子は、妖怪たちの知恵の神として崇められていた。数年後、定期検診で訪れていた病院で桜川九郎に出会う。一見頼りなさげに見える九郎だが、妖怪の肉を食して得た特別な力を持っていた。琴子が九郎に惹かれて恋人となってから2年半後、ある地方都市で夜な夜な鉄骨を手にした巨乳のアイドルの亡霊、綱人七瀬が徘徊しているという都市伝説がネット上で流行する。 綱人七瀬 は普通の妖怪たちとは異なる存在であり、世界の秩序を乱すものであった。琴子と九郎は綱人七瀬を排除するために合理的な虚構を組み立てて立ち向かう。
下の記事はネタバレを含んでいるので注意!
漫画版では何巻に収録?
1~13話(1~6巻)
2作目 「虚構推理短編集 岩永琴子の出現」
あらすじ
ヌシの大蛇は聞いていた
山奥の一帯を治めるヌシは、自分が住む沼に死体を捨てた女が呟いた「うまく見つけてくれるといいのだけど」という言葉がずっと気になっていた。知恵の神である琴子を招いて女がその言葉を呟いた理由を考えてもらうことにした大蛇だが、琴子が提示する案になかなか納得できないまま夜が更けていく。
うなぎ屋の幸運日
梶尾隆也は、友人と共に本格的なうなぎ屋で昼食を食べていた。そこへ人形のように美しい少女が一人で現れ、梶尾と友人は彼女の登場は何かの予兆や知らせなのではないかと考え始める。
電撃のピノッキオ、あるいは星に願いを
息子と孫を交通事故で失った戸平善太は、木彫りの大きな人形を作り上げた後に亡くなった。彼が亡くなってしばらくしてから、港町の海で魚が変死しているのが発見され始める。嶋井多恵は居候の化け猫と共に夜中に海辺へ行き、善太が作った人形が独りでに動いている姿を目撃することになる。
ギロチン三四郎
森野小夜子は、招き猫と不吉なものを組み合わせた絵を描くイラストレーターである。国産のギロチンを使った事件のことを気にかけていたある日、乗り込んだ電車内で可憐な少女が目に留まる。
幻の自販機
ある一定の条件下で人が迷い込んでしまうこの世ではない場所。山奥にあるその場所にはうどんの自販機があり、ネット上で都市伝説となっていた。殺人犯の本間駿は自首したものの、移動中に偶然時空が歪んだうどん自販機のある場所に迷い込んだことでアリバイが成立してしまい、警察が首をかしげることになる。
下の記事はネタバレを含んでいるので注意!
漫画版では何巻に収録?
「ヌシの大蛇は聞いていた」→15話(7巻)、「うなぎ屋の幸運日」→16話(7巻)
「電撃のピノッキオ、あるいは星に願いを」→17,18話(8巻)
「ギロチン三四郎」→21,22話 (9巻)
残念ながら、「幻の自販機」は今の時点(2022.1.19)ではまだ漫画化されていないようです。
3作目 「虚構推理 スリーピング・マーダー」
あらすじ
余命宣告された大富豪の音無剛一は、琴子に財産分与の優先権を与えるための家族会議に立会人として参加することを依頼する。議題は「23年前に音無剛一が妻の澄を殺したことを合理的に説明せよ」。23年前に妖狐と取引をして妻を殺害してもらった剛一は、この会議で罪を犯せば報いがあることを示そうとするが……はたして琴子は合理的な推理へと参加者たちを導くことができるのか。
以下の記事はネタバレを含んでいるので注意!
漫画版では何巻に収録?
「岩永琴子は高校生だった」→20話(9巻)
「六花ふたたび」→23話、「明日のために」→24話(10巻)
「スリーピング・マーダー」→25~28話(10~11巻)
4作目 「虚構推理短編集 岩永琴子の純真」
あらすじ
雪女のジレンマ
人に裏切られて絶望し、田舎に1人で暮らし始めた室井昌幸。彼はその土地で学生時代に命を助けてくれた雪女と再会し、2人は急速に仲を深めていく。そんなある日、浮気されて別れた昌幸の元嫁が佐次される。昌幸のアリバイを証明できるのは雪女だけ、さらには雪女と歩いている防犯カメラの映像を元嫁と会っていると誤解されてしまう。困った雪女は、妖怪の知恵の神である岩永に助けを求める。
よく考えると怖くないでもない話
先輩が経営する便利屋の臨時バイトとしていわくつきの空き家へやってきた岩崎。おそるおそる作業を進めていくが怪奇現象が起こる様子はなく、拍子抜けしていた。
死者の不確かな伝言
高校時代に岩永が所属していたミステリ研究部の同期である秋場は、クラスの女子から親戚のおじさんが会社のライバルが殺害された時に残したダイイングメッセージによって不遇な状況になっているという相談を受ける。
的を得ないで的を射よう
二匹の猿が拾った弓矢の所有権を争い、岩永にどちらが所有者として優れているのか判断を求めてくる。岩永は縛り付けた九郎の頭にリンゴを乗せて的とし、二匹にどちらが先に的を射るのか勝負をさせる。
雪女を斬る
白倉静也の先祖である半兵衛は自身の剣の才能に限界を感じていたが、峠で人間を襲う雪女を斬ることで秘剣を獲得したという。雪女を斬ったことで流派は栄えるが、この逸話の十年後に半兵衛は謎の死を遂げ、今際の際に「ゆきおんな」と残したと伝わっている。雪女がいれば全ての謎の辻褄が合うと考えた静也は、納得のいく答えを知るために岩永に相談する。
下の記事はネタバレを含んでいるので注意!
漫画版では何巻に収録?
「死者の不確かな伝言」 →29話(12巻)
「雪女のジレンマ」→30~33話(12~13巻)、 「よく考えると怖くないでもない話」 →34話(13巻)
「的を得ないで的を射よう」→38話(14巻)
「雪女を斬る」→51話~(連載中)
5作目 「虚構推理 逆襲と敗北の日」
あらすじ
警察からの連絡を受けて琴子と九郎が向かった先には、長らく姿をくらませていた九郎の従兄妹、桜川六花が待っていた。偶然転落事故に居合わせ容疑者となっていた六花は、山中でキリンの亡霊に出会ったという。そのキリンの亡霊は、琴子が妖怪たちから相談を受けていたものだった。被害者たちはそのキリンに追われて崖から転落したとのことだが、彼らが山に入った背景にはある「呪い」があった。唯一の生存者である丘町冬司は何か企んでいる様子。琴子は秩序を守るために事態の収束に動き出す。
下の記事はネタバレを含んでいるので注意!
漫画版では何巻に収録?
「見たのは何か」→35~37話(14巻)
「岩永琴子の逆襲と敗北」→39~49話(14~16巻)
シリーズを読む順番は?
シリーズの順番は上記でそれぞれ紹介した順番、刊行順が一番良いかと思います!
⑴「虚構推理」
⑵「虚構推理短編集 岩永琴子の出現」
⑶「虚構推理 スリーピング・マーダー」
⑷「虚構推理短編集 岩永琴子の純真」
⑸「虚構推理 逆襲と敗北の日」
特に長編である1作目「虚構推理」、3作目「虚構推理 スリーピングマーダー」、5作目「虚構推理 逆襲と敗北の日」は時系列で大きな事件について描かれており、順番を入れ替えてしまうと主要人物たちの関係性が分かりにくくなってしまうのであまりオススメできません。
逆に短編集である2作目「虚構推理短編集 岩永琴子の出現」、4作目「虚構推理短編集 岩永琴子の純真」は話によって時系列もバラバラになっているため順番を気にせずに読んでも問題ありません。
小説と漫画ではかなり順番が前後している話もありますよ!
まとめ
いかがでしたか?今回は虚構推理シリーズについてまとめさせていただきました。
完結していないので今後の彼らの活躍が楽しみですね!
最後まで読んでいただいてありがとうございました!
コメント
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