こんにちは、きなこぬこです。今回は松岡圭祐先生の「écriture 新人作家・杉浦李奈の推論Ⅴ 信頼できない語り手」を読んだ感想についてまとめていきます。
今作はécritureシリーズ5作目ですね!
あらすじ
日本小説家教会の懇親会会場で大規模火災が発生し、多くの小説家や出版関係者が死亡した。そんな大事故の中を生き延びたのはたったふたりだった。世間では大御所小説家たちの死を望む人間による犯行だと噂が広がり、鳴かず飛ばずの新人作家・杉浦李奈もその候補に名前を挙げられてしまう。同じく矢じりに立たされた新人ベストセラー作家の櫻木沙友里の強い願い、そして大打撃を受けた文芸界の一助となるために、李奈は事件の真相を求めて調査に踏み出す。
以下はネタバレを含みます。
感想
今作は導入の大規模火災の事件がかなりショッキングですよね。偶然にも李奈の親しい人たちは巻き込まれずにすみましたが、もし実際に起こったら読書大好きないち読者としてかなりのショックを受けることでしょう……本当にフィクションで良かった。
今作では三作目のクローズド・サークルで被害者だった櫻木沙友里が李奈とコンビを組んで大活躍してくれますね!初登場時はほぼほぼ出番がなかったので、彼女の活躍を見ることが出来て嬉しく思います。相変わらず金銭感覚は李奈と大きく異なっているみたいですね笑
そして何より、松岡圭祐先生ファンの方にとっては万能鑑定士Qシリーズの主人公・凛田莉子の登場は嬉しいものだったのではないかと思います!
今作の副題である「信頼できない語り手」とは、一人称の視点から物語が進行するもののその語り手の視点に嘘が混ぜられているという叙述ミステリーなんかでも多用されるミステリーによくある手法ですよね。今作は李奈からの視点であり、嘘をついていたのは生存者ふたりであることから本来の言葉の意味とは異なりますが、事件当時のふたりの証言が嘘だったことによるタイトルのようですね!ミステリーなので誰かが嘘をついている可能性は年頭にあるものの、ここまで大規模な嘘をつかれるとなかなか見破るのが難しいですね……笑
まとめ
いかがでしたか?今回は松岡圭祐先生の「écriture 新人作家・杉浦李奈の推論Ⅴ 信頼できない語り手」についてまとめさせていただきました。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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