【「ハロウィーン・パーティ」アガサ・クリスティー先生(ネタバレ注意)】リンゴは生まれつき持つ悪魔を意味する!?あらすじ・感想・考察をまとめてみた!ポアロシリーズ31作目!

こんにちは、きなこぬこです。今回はアガサ・クリスティー先生の「ハロウィーン・パーティ」を読んだ感想・考察についてまとめていきます。

今作はポアロシリーズ31作目ですね!

2023年には今作を原作とした映画が「A Haunting In Venice」として公開予定です!2017年の『オリエント急行殺人事件』、2022年の『ナイル殺人事件』と同じくエルキュール・ポアロ役:ケネス・ブラナーさんだそうです。楽しみですね!


引用元:YouTube

あらすじ

ミステリー作家のミセス・オリヴァは、友人に誘われて子どもたちのためのハロウィーン・パーティに参加する。パーティは順調に進行していたが、終盤に少女がリンゴの入ったバケツに頭を突っ込んで死亡しているのが発見される。オリヴァは少女がパーティの準備中に「人殺しを見たことがある」と言っていたことが気になっていた。名探偵のエルキュール・ポアロに連絡して事件の調査を始めるが、ポアロは今回の事件は過去に起こった事件に繋がっていると考える。

以下はネタバレを含みます。

感想

情報量が多くて読んでいる途中で混乱しましたが、全ての伏線を見事回収して真相を解き明かす展開は本当に圧巻です!

イギリスの郊外のハロウィーン・パーティで起こった不可解な殺人事件の調査に乗り出すポアロ。犯人を見つけ出すヒントはパーティの準備中に殺された少女がオリヴァに言った「殺人を見たことがある」という発言のみであるものの、虚言癖がある彼女の言葉を誰も信じていないことが明らかになっていきます。手詰まりかと思いきや、過去に起こった失踪や事故も含めた事件を調べ、住人たちから話を聞いていくことで真相へと導かれていきます。

複数ある過去の事件の真相についても同時並行で調査が進行するため、中盤以降は凄まじい情報量にパニックになります笑 また、何か序盤の事件以外では終盤まで何か劇的な事件が起こるわけではなく、淡々と根気強くポアロが調査を進めていくため少し疲れてしまいます。

しかし、そこを乗り越えて過去から現在の全ての事件が繋がった時の爽快感は凄まじいですね!

今作ではポアロの相棒として大活躍だったオリヴァが個人的には好きでした!落ち着きがない性格ではありますが、勘が鋭く意外と的を射た発言をして、ポアロの調査に協力していましたね。他作品でも相棒として登場する作品があるそうなので、今後読んでいきたいと思います!

考察

リンゴが示す原罪

今作では人殺しは生まれながらにして人殺しであり生まれながらに罪を持っているという思想が展開されています。印象的なのはパーティで魔女の役目をしたミセス・グドボディの以下の言葉です。

「どこへ行っても、悪魔はいつだって自分の悪魔らしさ持ってるもんですよ。生まれおちるときから、自分の身についたものをね。

(中略)

その人々は、もし自分に利益さえあれば、人を殺すなんてなんということもないように生まれついているのです」

上記から、生まれつき内なる悪魔を持つ人間が存在し、どこに行こうともその性質は変わらないという思想が展開されていることが分かります。

また、今作ではリンゴが頻繁に登場します。リンゴといえば原罪の象徴ですよね!そのため、今作で殺される、もしくは殺されそうになる子どもたちは覗き見する、嘘をつく、盗み聞きするという罪を犯しており、住人のインタビューから彼らがそういう性質を持った人間であったことが描かれています。また、犯人もマイケル・ガーフィールドは自らが求める美のためには犠牲を厭わないという異常性を持っていました。この作品ではこれらは生まれつき持っている罪として表現されており、その罪が生まれついた時から身についている悪魔として表されているのかと思います。

犯人のマイケル・ガーフィールドがミランダに自ら毒を飲ませようとしていますが、ミランダは自分が覗き見したことを仲が良かったジョイスに話したり、その弟が盗み聞きしたことが彼らが殺された原因となったことに罪の意識を感じていました。

毒の入った飲み物は桃の味と匂いであることが描かれています。命を絶つものであるため長寿の象徴ではないでしょうし、罪の意識から服毒しようとしているので桃源郷(天国)も少し違和感があります。桃は古い学名では「ペルシアの林檎」ということから、桃も原罪の象徴であるリンゴと同じものとして描かれているのかもしれないなと思いました。

以上のようにリンゴが頻発する今作では、閉鎖的な郊外の町で生まれ持った悪魔の行動が他人の内なる悪魔による犯罪を惹起して連鎖的に殺人が起こっていく展開であり、リンゴと原罪が効果的に描かれているなと思いました!

まとめ

いかがでしたか?今回はアガサ・クリスティー先生の「ハロウィーン・パーティ」についてまとめさせていただきました。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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