【「少年探偵団」江戸川乱歩先生(ネタバレ注意)】少年探偵団が東京に潜む黒い魔物に挑む!頻出する「土人」が気になる……あらすじ・感想をまとめてみた!少年探偵団シリーズ2作目!

ミステリー(国内)

こんにちは、きなこぬこです。今回は江戸川乱歩先生の「少年探偵団」を読んだ感想・考察についてまとめていきます。

今作は少年探偵団シリーズ2作目ですね!私は新潮文庫nex版で購入しました!あとがきが島田荘司先生なのが最高ですね!

あらすじ

幼い少女が「黒い魔物」によって攫われる事件が頻発する。正体不明の魔物の狙いが、名探偵明智小五郎の助手・小林少年率いる少年探偵団の団員の妹であることが発覚する。明智が不在な中、小林少年が知恵を絞って少女を救い出そうとするが、失敗して賊に捕らわれてしまう。小林少年たちの行方を見つけ出すため、少年探偵団が動きだす。

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以下はネタバレを含みます。

感想

前作は少年探偵団についての記載はあったものの、小林少年しかピックアップされていませんでした。しかし、今作では他の団員たちも大活躍でした!団員の妹を探していたように見せかけて、目的はその子の家のお宝でした。

前作でも敵に捕まっていた小林少年が今回も捕まっていてまたかよ!と思いましたが、彼が助かるまでの過程が異なっていて楽しめました!狙われている女の子と関係ない男の子を入れ替えるというアイデアは良かったので、うまくいくと思ったんですけどね。

また、前作で捕まった二十面相がちゃっかり脱走していたのが笑いました笑 今作では明智に追い詰められて秘密基地に閉じ込められて自爆しましたが、今回も絶対生き延びていますよね笑 爆発オチは古から伝わっていることを学びました!

古い作品なので、肌が黒い人種のことを繰り返し土人と呼んだりするなど、最近では見かけない死語のような差別用語が頻発しますが、新潮文庫nex版では差し替えられることなく原文のまま発行されています。ディズニーランドのスプラッシュマウンテンの題材になっている映画『南部の唄』は近年、差別的描写のため見れなくなってしまっていますよね。『風と共に去りぬ』も差別的描写があると言われています。このご時世に差別はご法度ですし、私自身も誰かが不快になるような表現は避けるべきだと思います。

しかし、個人的には過去の作品を改変するのはどうなのかなと思っていたりします。その作品が作られた当時を生きた人々の価値観は今の価値観とは異なり、差別を肯定するような内容のものも少なくありません。そういう価値観が一般的であった時代が過去にあったということを消し去るのではなく、今後の作品ではアップデートされていく価値観を適応させていくのが良いのかなと思っています。古い作品に触れた時に出てくる差別用語には「おや?」と感じてしまいますが、それらの作品の全てを否定して見れなくなってしまうのは寂しいなと個人的には思います。

江戸川乱歩先生の作品にも差別用語が頻出しますが、将来的に差し替えられたり、そもそも作品自体が読めなくなってしまう可能性もあるのでしょうか……?そう思うと悲しいなと思いながら読んでいました。

まとめ

いかがでしたか?今回は江戸川乱歩先生の「少年探偵団」についてまとめさせていただきました。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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少年探偵団シリーズの他の作品はこちら!

1作目 「怪人二十面相」

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